秋闌
澄んだ空の青さ、風のそよぎ、落葉樹
の色づきなどに闌の秋を実感するころ。
教室では、書き初め誌上展へ向けて
児童から大人まで書き込み真っ只中。
とても集中して取り組む姿が見られ、
こちらも指導に熱が入ります。
特に児童の条幅は、いつもより長い
サイズになりますから、いまいちど
体の構えから伝えます。体幹を安定
させながら、手本を慎重にみて、太
い筆の使い方、墨量、字形、線の太
細、傾き、空間、バランスなどなど、
いろいろを理解し意識を向けること
が求められます。
なんとなく書く、などというのはも
ってのほか。また、ちらっと手本を
見ただけで思いこみで書くというの
も結果はわかりきったこと。
無意識ではなく、どれだけ意識を向
けられるかだと思います。
そして、これは日常でもいえること。
意識のありようが、それぞれの生き
方に大きく影響していることを実感
するのです。いうなれば書道という
のは、その意識のありように気づき
学ぶことであるのです。
書道をとおし、子どもたちに最も伝
えたいことはこれであると、書き初
め書き込み闌のころに、このうえな
く思いいたります。




