かいもち
暑さも彼岸まで。
そろそろ稲刈りが始まる秋田から、もち米を
いただいたので「おはぎ」を作りました。
秋のお彼岸は「おはぎ(御萩)」、
春は「ぼたもち(牡丹餅)」と、はっきり
わけていう方もいらっしゃいますが、それを
「かいもち」と言い、よく作ってくれたのは祖母
でした。いつも丁寧に料理を作り、編み物や読書
が好きだった祖母の言葉が、今でも日常のなにげ
ない瞬間にきこえてくるときがあります。
「かいもち」「掻い餅」
徒然草第ニ一六段、ニ三六段には、
「かいもちひ」としてでてきますが、どうやら
「そばがき」を意味するという説もあるよう。
かいもち、ぼたもち、おはぎ。
いくつもの名前や諺もあることから、生活や
意識に密着した食べ物であったことが伺えます。
言語は変化しやすいものですが、地域によっても
さまざまな違いがあり、生活のなかから多様な
発達をする傾向があるということもわかります。
かいもちをほおばりながら、懐かしい思い出まで
も味わった秋彼岸。
さあ、来月から11月にかけての教室は、書き初め
誌上展へ向けての書込みです。今年は、いつもの
教室にプラスして、書込む日を設ける予定!