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KEISUI 大人と子どものための書道教室

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作家と書

お盆のころ。
盆とは、仏教の盂蘭盆の略語であると
もいわれますが、供物をのせる盆から
きた古い日本語ともいわれているそう。

お盆休みともなると、こぞって帰省し
お墓参りしていたころもありましたが、
さすがにこのご時世、すっかり休暇と
しての意味合いが強くなっているよう
です。教室でも、8月は振替を希望す
る生徒が多く、そのつど調整しながら
進めています。

そんな教室のあいま、書くことも多い
ですが、本もかなり読んでいます。
しかも5冊ほどを同時に。
なかでも繰り返し読んでいるのが以下、
作家と書の本2冊。歴代の書家や文人
たちの墨跡をたどりながら、それぞれ
の書とのかかわり、それを通じた幅広
い交流、そして書論が興味深い。

『川端康成と書』は、書を通じた近代
文学史のようでもありながら、作家が
書のなかでも特に、手紙文に書き手の
人柄と人生とを見つめていた深い眼差
しが感じられるのです。

やはり書には人格があらわれるという、
それが毛筆であっても硬筆であっても、
隠しようがない事実なのだろうと思い
ます。

「すぐれた古人の手紙の「書」、手紙
の「文」は、格別の興味と魅力とが深
い。その古人の居間で向かい合ふやう
な、その古人の心の中に座るやうな、
つまりその人柄、人生に最も直接に触
れられるのもだ」
『川端康成全集』二四巻「書」より

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