梅の姿から
梅の花があちらこちらで見ごろを迎えています。
万葉集では萩に次いで、一一九首も梅がよまれ
ています。
春雨に萌し柳か梅の花
共に後れぬ常のものかも
大伴書持
桜のように艶やかさがあるわけではないし、
たくさんの人にお花見してもらえるわけでは
ないけれど、「手柄を誇らないのが梅の美徳」
とおっしゃった方がありましたが、そのありよう
はみごとです。寒さに向かって凛と咲く姿は美し
く、その姿から多くを学びます。
今日は庭の万作が、かたい蕾を開かせました。
余寒のなかとはいえ、そろそろ春へと心を移す
季がきたようです。