種
百姓とは、百の仕事をこなせる人のことを言うと
知ったのは数年前のこと。なんてカッコいい!
と感じたのは、現代の暮らしが全体にわたるもの
ではなく断片的であって、十の仕事もしていない
のではと思ったから。そして、私の知る百姓の
御方々は自給的でサスティナブルな暮らしを、
カッコよくしているから。
そのようなこともあり、2年前に知人から畑を借
り作物を育て始めました。「買う」から「作る」
へ、そして持続する暮らしに少しでも変えたいと
思ったからです。それも、種や苗を買って農薬や
化学肥料を使って育てるのではなく、在来種、固
定種、自家採種の種をつなぎ、自然から学び、よ
りそう育て方で。そんなに簡単なことではないけ
れど、あきらかに創造的な暮らしではあります。
そんな我が家の先生は、岡本よりたかさん。
環境活動家で無肥料栽培家、たねのがっこう主宰
精力的にセミナーや講演会も開催し、著書は何冊
もあります。よりたかさんの講義は、科学的であ
り理論的、なのにとても実際的。自然の原理や原
則を知り学ぶことで、農は人の暮らしの根源であ
ると、捉え方や価値観がすっと変わります。
大先生よりたかさんへ、先日 郡上八幡のセミナー
ハウスにおじゃました、うちの農担当に、お世話
になっているお礼として色紙作品を手渡してもら
いました。
農と書、耕作と書作、そこには物質だけではない
創造のエネルギーが存在し、大きな意識の広がり
を感じるのです。