秋の雨
季節の移行期は雨がよく降ります。
この時期の雨には、梅雨のころのうっとうしさ
がないのは湿度や気温のせいでしょうか。
さて、今は書作展へ向けて書き込み中。
王維 「積雨輞川荘作」
今月中旬の締切まで地道に書きます。
そういえば、朝日新聞でユネスコ無形文化遺産に
日本特有である和様の書法として「かな書」の
登録を目指しているとありました。
中国ではすでに中国書法が登録されているので、
「かな」を前面に出すことにしたようですが、
ユネスコ無形文化遺産といえば、2013年に
「和食」が登録されたのは記憶に新しいところ。
日本固有の文化、その保護と継承を図るための
このような動きは喜ばしいことです。
ただ、それには放っておいたら消えてしまうかも
しれないという懸念があるからだということも忘
れてはなりません。
世界に誇れる書道ですが、皮肉なことにパソコン
やスマホの普及により、文字は書くのではなく
打つようになり、筆で書くどころか、ペンで書く
ことまでも減少していることは否めません。
たしなむ人はたしかに少なくなりましたが、優美
さや繊細さ、そこからうまれる精神性は、打つ
ことでは得られない豊かさがあります。
書くことの意義を見つめ直すときなのかもしれま
せん。