春の氷
先週末は記録的な大雪となりました。
自然は不思議でときどきいたずらです。
関東地方が大雪ならば北陸地方はいつもの冬
とは思えないような良いお天気だったと、心
なしか母の声は、はずんでいるようでした。
北陸の2月といえば寒さがきびしく、雪に閉ざ
されていたことを思い出します。ようやく寒さ
がゆるんできたころ、ふと春の景色が目に入っ
てくると、長い冬から解放されたような明るさ
と悦びを心に感じたものです。
「薄氷」という名菓は、春先にうすく張る氷を
意匠にしてあり、春の訪れを静かにうけとてめ
ている、富山の人々の心を表しているようで、
いつも大切にいただきます。
そんな、うすうすと残っている氷が今朝の景色
というのもときには良いのではないでしょうか。
さあ、今週の教室は子どもたちが楽しみにして
いる条幅です。
「はり」「雨水」と季節の言葉を書きます。
「はり」・・2月8日に行われる針供養の行事。
「雨水」・・二十四節気のひとつで、雪や氷が
とけ水となる時期。今年は2月19日。