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KEISUI

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たび

連休は、函南であった収穫祭に参加したあと、
熱海で一泊し、伊豆山神社とMOA美術館を訪
れて、久しぶりの旅行となりました。

両日ともお天気に恵まれ、特に収穫祭では、
富士山や駿河湾の見える最高のロケーション
の中で、土に触れ、植物の命を感じ、採れた
ての野菜をみんなでいただく美味しさは格別
でした。ともすると、頭でっかちになりがち
な日常の生活から離れ、大自然を身体いっぱ
い感じながらの一日は、心身ともに浄化され、
新たなエネルギーを取り込みました。

美術館では、北斎の『富嶽三十六景』が特別
展示されており、大胆な構図とバランス感覚、
表現の可能性を追い求めた浮世絵を堪能しま
した。江戸時代の豊かな自然と、街道や宿場
における旅人や土地の人々の生活を緻密に描
き出しつつ、向こうには富士の姿があるとい
うお決まりの構図。北斎特有の躍動感ある
人物描写と相対する端正で静かな佇まいの
富士、江戸時代の民衆絵画の美は何度見ても
素晴らしい。

江戸絵画といえば、先日、教室のKさんから
チケットをいただいて行ってきた、東京ステー
ションギャラリーで開催されている『大津絵』
も魅力的でした。東海道を行き来する旅人のお
土産にと制作された大津絵は、量産され安価だ
ったこともあり、当時は日本の各地で見られた
そうです。仏画から始まり、戯画、風刺画、教
訓的なものから護符の役割を果たすものまで、
多くの媒体とも結びついて、大衆化された美だ
ったよう。味わい深い大津絵の人物、鬼、動物
などの描写が人を魅きつけ、これが旅のお土産
だったとは、まさに、粋で気の利いた江戸の良
き時代を反映しています。

これらの絵画を生み出した社会背景には、旅に
対する当時の人々の関心の高まりがあったよう
です。
令和時代の今は、GoToトラベルの経済政策に
より、旅行を促してはいますが、観光地に活気
が戻るのは、まだしばらく先のことかもと、朝
に熱海の海辺を散歩しながら思った旅でした。

収穫祭には、この他に2枚の作品を書き
役立ててもらいました!

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