うめ
祝日、日曜日ともに浸み透るように冷たい雨
でしたが、今日は春のきざしを感じる一日。
2月も最後の週ともなれば、地面のそこここ
に、そっと草の芽が萌え出で、梅の花も咲き
ほこり、春の色を届けてくれていることに気
がつきます。
ちょうど梅まつりがあちこちで開催されてい
るよう。梅花の美しさは清楚なかたちや色彩
にありますが、その香りも奥ゆかしく、心に
余韻をのこします。
ただ、開花するにつれ高くなる香りは、茶席
で炊く香のさまたげになるとし、茶花には蕾
を生けるのが茶道のならいです。
花のさきがけとも言われる梅花の余韻を思い、
料紙の色合いを意識して半懐紙に書きました。
書道のなかでも、古典かな こそ心の余韻をさ
そいます。
古今和歌集 巻第一春歌上 33 詠人しらず