硬筆ノートその1
日の出が早くなると、自然と目覚めも早くなり
ます。窓をあけると朝の空気が心地よく静かで
大きく深呼吸してみたりして。
そのつかの間のときを愉しむ余裕は、いつも持
っていたいと、思うに好季節です。
さて、教室での子どもたちの硬筆指導には、毎月
の課題以外に硬筆ノートを宿題にしています。
今は「いろはうた」を、ひらがなとカタカナで書
いています。一人ひとりのお手本はすべて手書き
です。いく度も「いろはうた」を詠いながら書き
ますので、そのうち日本語の音のおもしろさ、
表音文字のよさに気が付きます。
古びることのない響きです。
「花は咲いても散ってしまう…」
という世の中の存在すべての無常をうたった、
平安末期の学僧の間で使われた「いろはうた」
ですが、それよりも子どもたちには、その響き
が魅力なのでしょう。うたいながら楽しみなが
ら書いています。
日本語は、ひらがな、カタカナがあることで
豊かなのだと思います。