口
先週、知人に会いに出かけた安曇野市
穂高有明では、もうすっかり寒さへの
準備が整えられていました。
豊かな自然と澄んだ空気、いつ訪れて
も大きな癒しをいただきます。
今回も有明山神社へ参拝。
有明山を御神体とする雄々しい山岳信
仰の神社です。御祭神に手力雄命ほか
複数の神様が祀られています。
ここにはおもしろい記念碑があって、
寛永通貨のような真ん中に口の穴があ
いた古銭のかたちをしています。その
口をくぐり抜け、吉運を集めるという
なかなか気の利いた開運招福の石。
石の中央の口をそれぞれの字の上下左
右につけて読むと、
東面には「吾唯足知」
西面には「吉呼員和」
ただ足るを知り吉を呼び集め和やかに
こうして口という漢字をあらためて考
えてみると、たんに口の象形ではなく、

サイという、神に祈り霊を祀るための
祝詞を納める器の形である、との漢字
研究の第一人者であった白川静博士の
解釈が腑に落ちます。





