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雨畑硯

書道具のなかでも硯は、弥生時代から使用
が認められており、当時は陶製の焼き物で
つくられた陶硯が主だったよう。
その後、中国の唐代に石硯が普及した影響
で、日本でも平安時代中期ごろから石硯が
使われるようになったようです。

石硯は唐硯と和硯に分類され、和硯の代表
的なものといえば雨畑硯があげられます。
山梨県早川町雨畑地区にある、稲又集落の
坑道で採れた原石を使ってつくられた硯。
良質な硯として、雨畑真石が適していると
言われるのは、きめの細かい鋒鋩が多く含
まれているから。

そのため雨畑硯の磨り心地は、墨が硯にす
いつくような感触でとてもなめらか。
磨った墨は乾きにくく墨色もいい。

そのような雨畑硯をよく知るため、昨日は
硯匠庵へ出かけてきました。
師匠と弟子の関係であるお二人の職人さん
から歴史や工程などをうかがい、実際に硯
づくり体験をすることで、日頃使っている
硯に対しての見方や捉え方が変わり、あら
ためて和硯の良さを実感する機会になりま
した。

お弟子さんは10年前に移住され、硯だけ
でなく早川町の魅力をたくさんお話しし
てくださって、こちらもいろいろ聞きた
いことも多くて話は尽きず、とても楽し
い時間となりました。

硯の需要が少なくなっている現代、伝統
ある日本の道具を知ることは、自然の力、
土地の力、地域の力、そこにたずさわっ
てこられた人々の力など、さまざまな力
を知ることにつながります。
そして今、これを受け継いでゆこうと力
を尽くしておられる志に感動するのです。


雨畑真石の原石から仕上げまで

工具一式

体験は、ある程度完成している硯のなかから選び、
海の部分を鑿で地堀りしたあと、2種類の砥石で
研ぎます。


裏に名前も掘って完成。

素敵な箱に入れてくださいます!

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