筋道
東京書作展の会期が終わりました。
今年は、老子の道徳教からの一章を薄紅
色の染め紙に横物で、超長鋒を使い書き
ました。
五千字ほどの思想書には、欲望を捨てて、
あるがままに生きることの尊さを自然科
学的な視点から万物の根源に迫り説いて
います。
また、競争社会を生き抜く術や争いの絶
えない世の中をまとめるための統治理論
でもあり、人間の五感では捉えることの
できない超感覚的な実在のなかに根源的
な筋道があると説く老子の言葉には、多
くの学びがあります。
書作展最終日の前日は新嘗祭でした。
ひと昔前まで、新嘗祭は日本人にとって
最も大事な祭日だったのだそう。
なぜそんなに大事な日を現代の人々が知
らないのかというと、戦後、勤労感謝の
日という祝日となり、新嘗祭は宮中で行
われる祭事とされ、国民の祭日から切り
離されてしまったから。
それにより日本の主食であるお米に対し
て、また農業に対しての価値を蔑むこと
へとつながってしまったように思います。
日本の主食はお米です!
いただけることに心から感謝し根源的な
筋道を進みたいものです!!