日々
夕べの風に秋を感じるころ。
やがて虫の音も聞こえてくるようにな
りました。
虫の声に耳を傾けるのは、日本の情緒
であり風流であるとしみじみ思います。
これからはいっそう秋の深まりを感じ
るものへと変わってゆくのだろうと、
昼間の残暑がうそのように思える穏や
かな夜を過ごしながら、今日一日を振
り返ります。
この季節だけの酢橘そばを食べたくて、
いつもの蕎麦屋「車家」へ。
竹筆でしょうか?無造作と思えるほど
自由で気をてらうことなく書き進めた
書。江戸時代以降の禅僧の書に共通す
る書きぶりです。
日々いかなることがあろうとも、好日
であったと床につきたいもの。