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使い方

紫陽花が美しいころ。

教室では毎回、児童生徒たちは毛筆と硬筆
の両方を練習します。
指導をしていて気がつくのは、硬筆になる
と途端に姿勢が崩れ、持ち方もさまざまに
なるということ。

これは、道具の違いが体の使い方に影響す
るからだろうと思っています。
毛筆は穂先や筆管が長いため、これを使い
こなすには、体がちぢこまっていては書き
にくいですから、自然に体はのびて大きく
使うようになります。また穂先が柔らかい
ですから、微妙な力加減や角度で線は変わ
るため、筆に力をかけるというより抜くと
いうこと、そのためには姿勢や持ち方など、
体の使い方が大事だということに気がつき
やすいのだと思います。
それに対し硬筆は芯が硬いので、しっかり
書くには意外に筆圧が必要になりますから、
書くときに余計な力が、指や腕そして体に
入ってしまうのだろうと思います。
つまり、自ずと姿勢や持ち方が意識でき、
崩れにくいのが毛筆ということになります。

一般に子どもたちは、鉛筆やクレヨンなど
の硬筆から書くことを始めますから、姿勢
や持ち方もさまざまに身につけてしまうの
だろうと思います。
もちろん書く道具の違いだけでなく、ほか
の要因にも気がついてはいるけれど。
まずは、毛筆で姿勢や持ち方を身につけて
から硬筆へと移行するのがいいんじゃない
の、と真剣に考えることもあります。

ただ、それぞれの良さはありますから、
両方の道具の違いを知り、正しい体の使い
方を身につけてもらいたいと、口うるさく
ならないよう、それぞれに合った指導を心
がけています。笑

ここまで「体」と書いていますが、「體」
という表記が本来だとも思うこのごろ。

いずれにしても教室では、毛筆、硬筆とも
に練習でき段級を取得できます。
そして特級以上の段位は昇段試験があり、
年間に4回ある試験の1回が今月。
というわけで、毛筆・硬筆課題より小学
4年から中学3年までの初段から六段まで
を掲載します。

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